そろそろ運動会の季節ですね。
お子さんを持つ家族は、
「今年こそは、ばっちりいい場所を確保して、失敗なく撮影したい!」
と気合いを入れている方も多いことと思います。
動きの速いスポーツシーンの撮影は、失敗も多いです。
プロカメラマンの私でさえ、運動会は、難しい撮影だと思っています。
ダンスシーンは、正面から撮影とか、50m走はゴール付近を位置どるなど
撮影のコツもありますが、準備を怠ればノウハウも活きてきません。
実際に運動会を撮影してみて思ったことは、準備が一番大切だということです。
そこで、できるだけいい瞬間をおさめられるように、
失敗例を元にどんな心構えが必要か予習したいと思います。
運動会撮影でありがちな失敗
- ピンぼけ
- 違う子を撮影していた
- 決定的場面が撮れなかった
- バッテリー切れ
- 録画ボタンの押し忘れ
- 場所撮りが悪く、うまく撮影出来なかった
- ぶれる
私が、運動会撮影をして感じた気をつけたいポイントです。
下記にて原因と対策を書いています。
1)ピンぼけをなくしたい!
運動会撮影でよく使われているカメラです。
- スマホカメラ
- 一眼レフ
- ビデオカメラ
- 高倍率ズームデジカメ
特に、スマホのカメラは、ズームにすればするほど手ぶれが起きやすくなります。
ピンボケの原因は、手ぶれです。
動いているものを撮っているので、知らず知らずのうちにカメラも不安定になります。
ピントが合っていないぼけっとした写真を拡大してみると、ブレていることがわかります。
ピンぼけ対策
三脚を使用する。
三脚を使用すれば、手ぶれは無くなります。
一眼レフなら、シャッタースピードを1/1000以上にする
シャッタスピードを1/1000にすることによって、手ぶれが抑えられます。
動画撮影では、手ぶれが特に起きやすいです。
運動会撮影におすすめな三脚
スタンドタイプの三脚で、狭い場所でも足が邪魔になりません。
スリックというプロカメラマンも使用している三脚メーカーなので、品質は安心です。
もし故障した時は、メーカーで修理できます。
安い三脚は、すぐ壊れるので買わないほうが賢明です。
ピンぼけ原因その2
・他のところにピントがあっていて、自分の子供がボケている。
遊戯などの団体競技や行進シーンは、我が子の前後に多くの人が写ってきます。
流動的にいろんなものが入ってくると、カメラもピントを何処に合わせるのか
迷ってしまいます。
カメラは、真ん中に来たものにピントを合わせる傾向があります。
ちがう子が、真ん中にいたら、我が子はピンぼけになってしまいます。
対策: シャッターを半押しして、ピントをあわせてからシャッターを押す。
フォーカスロックと言います。
シャッターを半押しし、我が子にピントのマーク(赤い点)をあわせます。
ピントが合うと、ピッと鳴ります。
そしたら、シャッターを強く押します。
カメラに自分の子を認識させるオートフォーカス設定をする方法もある。
あらかじめ自分の子供を認識させて、子供の顔にピントを合わせ続けてくれるオートフォーカス設定があります。
AIサーボといって、動いているものを追い続けピント合わせを自動でしてくれるモードです。
手持ちのカメラに、追尾機能付きのオートフォーカスがあれば、それを使用します。
2)違う子を撮影していた!=望遠レンズやズーム機能で解消!
大勢の子供たちが、同じ服装をしていると、わが子を捜すのさえ一苦労します。
ましてや、離れた距離ですとなおさら。
『あれ?どこいった?』なんてこともよくあります。
対策:
望遠ズーム機能や望遠レンズがあれば、双眼鏡で見ているかのように、
わが子を捜し出すことが出来ます。
目視でいそうな場所を探し、
つぎに望遠ズームや望遠レンズでカメラをのぞきながら、
双眼鏡で見ているかのように探します。
運動場の広さにもよりますが、200mm以上の望遠機能があると便利です。
下の写真は、250mm望遠ズームレンズで10mmほど離れた距離から撮影しました。
運動会撮影におすすめな一眼レフレンズ
運動会のようなレンズ交換している暇がないときには、
高倍率レンズといって広角から望遠までをカバーするレンズが便利です。
焦点距離16-300mm (35mm 判換算:25-465mm)
これ一本あれば、レンズ交換の手間が省けなんでも撮れます。
一年に数回しか使わないなら、レンズをレンタルするのもあり!
望遠レンズは、高額です。
プロのカメラマンは、普段使わないレンズは、レンタルショップを利用しています。
レンタルなら、使って見たいレンズを気軽に試すことができます。
例えば、
canon EF28-300mm F3.5-5.6L IS USM は、購入すると数十万円します。
広角から望遠まで1本で撮影でき、f2.8と明るく、描写が綺麗です。
レンタルなら数千円で使用できます。
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3)決定的瞬間を逃す
決定的瞬間を撮り逃さない方法は?
ゴールシーンなどの瞬間が重要になる場面では、連写するのが有効です。
いち早くわが子を見つけ、走っている瞬間を連写すれば、どれかよく撮れているはずです。
もし、今までシャッターが押せずに決定的瞬間を逃したことがあるとすれば、
メモリーカードのデータ転送速度が遅かったことが考えられます。
値段や容量だけでなく転送速度にも注目してメモリーカードを選ぶのが重要です。
撮りたい時にシャッターが押せない原因
- メモリーカードの保存容量がない。
- メモリーカードの転送が遅い。
メモリーカードは、動画も撮るなら32GBくらいの容量の大きいものがいいです。
そして、重要なのが転送速度の速いものを選ぶこと。
撮りたい時に、データー転送中などの表示がカメラ液晶画面に出て、
シャッターが下りないという経験はありませんか?
これは、カメラからメモリーカードに写真を保存する時間が、
かかりすぎているために起こる現象です。
転送速度は、90MB/Sなどの表示で、カード表面に記載されています。
1秒間に転送されるデーターが大きい方が、写真保存の待ち時間がなくてすみます。
すなわち、連写ができます。
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安いメモリーカードが原因かも?連写やスマホに転送できない理由
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4)電池が切れた!バッテリー切れの対策=予備バッテリー
運動会は、開会式から閉会式まで長丁場です。
遊戯など動画で撮りたいものもあります。
動画は液晶画面での撮影が長くなるので、思った以上にバッテリー消費が早いです。
前日に充電を満タンにしたのに、5分弱の動画撮影を4回ほどしたら、
バッテリーメモリが半分になっていて、ヒヤヒヤした経験あります。
そんな経験から、バッテリー切れもおおいに予測されます。
撮りたかったのに撮れなかったという声もよく聞きます。
予備バッテリーを忘れずに!
5)録画ボタンの押し忘れも防げる。
屋外で撮影していると、液晶画面が見えづらいと感じたことありませんか?
とくに、晴れた日は画面が反射してみにくいです。
動画撮影は液晶画面を見ながら行うことが多いと思います。
よく聞くのが「画面が明るすぎて撮れてるかどうかわかんない?!」
というママたちの声。
炎天下でも液晶画面の反射をなくすことができる遮光フードを利用します。
液晶画面に取り付けて覗きながら撮影するので、画面の反射が無くなります。
6)場所撮りが悪く、うまく撮影出来なかった
対策:事前に子供の位置を確認しておく
せっかくいい機材がそろっていても、撮影場所が悪ければいい写真は撮れません。
学校によっては、前日までに競技の場所や並び順をプリントで告知してくれるところもあります。
それらで、位置を把握したり、子供にどこらへんにいるのか話を聞いておくと、撮影位置に
迷いません。
7)なぜ、ぶれてしまう?=シャッタースピードが遅いから、または手ぶれ
運動会のようなスポーツシーンを撮る時は、
動きより速いシャッタースピードにしないとぶれてしまいます。
一眼レフをお使いの方は、カメラの設定をシャッタースピード優先にするといいとおもいます。
シャッタースピードは、物の動きに関わる部分です。
シャッタースピードが速い(1/250以上)と動いている物が止まって写り、
シャッタースピードが遅い(1/250以下)と像が流れて写ります。
よって、運動会では速いシャッタースピードにしなければ、ぶれた写真になってしまいます。
シャッタースピード優先モードにし、1/250以上の速度に設定します。
運動会が真夏日の日は注意!炎天下の撮影で注意すること。
30度超える真夏日の日の運動会は、
グランドには、灼熱の太陽が照らされ、
荷物置き場に置いていた水筒もだいぶ熱くなっていました
観客席から演技を動画撮影していると、突然警告マークが点灯!
「ん?」警告マーク点灯から、5分ほど経過したところで撮影出来なくなりました。
「いったいなに???」
原因は、炎天下によりカメラ本体が熱くなり制御機能が働いたからでした。
「しまった!」
ギリギリ演技終了まで撮影できましたが、カメラの内部が熱くなっていることを忘れていました。
とんだ非常事態です。
理由が、わからなかったら故障したと思い込んでしまうでしょう。
でも、これは故障ではありません。
カメラの電源が自動で切れる理由
・長時間連続してカメラを使用する
・高温下で撮影する
・直射日光の当たるところにカメラを放置し、すぐに使用する
こういったことを、気温の高い日に行うと勝手にカメラの電源が切れます。
今回は、ライブビュー撮影を、
高温下でしたためにこのような事態になりました。
日なたでは、ステンレスの水筒が持てないくらい熱くなる気温でした。
こういった状況で外にカメラを置いていては、
直射日光に照らされているのと同じようなものです。
それも原因にあげられます。
対策としては、
カメラが熱くならないように、気温の高い日には、直射日光を避けます。
特に、動画など、長時間液晶画面撮影を行うとカメラが熱くなるようです。
しばらく涼しいところにカメラを置いて熱を冷ます。
カメラ内部の温度が下がれば、また正常に作動します。
高温からカメラを守る対策グッズ
使い捨ての携帯冷却剤
叩くと瞬間で、ひんやりしてくる熱中症防止グッズです。
よく、冬場に外で撮影しているとカメラが冷たくなります。
その結果、電池の消耗が激しくなるので、ホッカイロで電池部分をを温めてました。
今回は逆の発想で、熱くなったデジカメを冷却剤で
冷やしてあげます。
熱中症対策として、頭や首など冷やす時にも使えます。